リオデジャネイロ五輪の競泳女子200メートル平泳ぎ決勝で金藤理絵選手(27)が金メダルを獲得した。この種目を日本人が制したのは、1992年バルセロナ五輪の岩崎恭子さん以来、24年ぶりだ。
2016年8月11日(日本時間12日)、メダル獲得を金藤選手が決め、表彰台に上がると、ツイッターでは賛辞だけでなく、元女子サッカー選手の澤穂希さんに「そっくり。かなり」といった指摘が相次いだ。
欲しかった「金メダル」
金藤選手は、初めて出場した2008年の北京五輪で7位入賞を果たした。翌2012年ロンドン五輪には出られず、一時は引退するか真剣に悩んだ。だが今(16)年4月の日本選手権で、2分19秒65の日本新記録で優勝した。リオ五輪の目標を聞かれると、「世界新の2分18秒台を出して、金メダルが欲しいです」と答えていた。
全体2位の2分22秒11で、準決勝を通過。決勝では100メートルを2位で折り返すと、150メートルの時点で首位に立ち、そのままリードを守った。試合後には記者からの質問に対し、「信じられない。色んな8年間だったが、加藤コーチや仲間、家族、コーチの家族に応援してもらったからこそ頂点を目指してやってこれたと思う」と胸の内を明かした。
金メダルという最高の結果を出したことに対し、元水泳選手の先輩らから祝福の声が寄せられた。04年アテネ、08年北京五輪で男子平泳ぎ2種目制覇を成し遂げた北島康介さんは
「金藤さんおめでとう!!感動!!」
とツイッターに投稿。2000年シドニー五輪で女子200メートル背泳ぎ4位だった萩原智子さんは、
「我慢して、我慢して。耐えて、耐えて。努力して掴み取った金メダル。本当におめでとう」。
また、08年北京五輪の女子100メートル背泳ぎ8位、伊藤華英さんもツイッターで、
「日本競泳チームに、Olympic champion が2人になりました コーチを信じる気持ち。エモーショナルスピーチに感動しました。理絵おめでとう。尊敬します」
と称賛した。
澤さんに似ているのは顔だけではなかった
一躍、脚光を浴びることとなった金藤選手に対し、ツイッターでは「元女子サッカー選手の澤穂希さんに似ている」と指摘する投稿が相次いだ。
「200平・金メダルの金藤理絵さんって、澤穂希さんにそっくりだよね。それもかなり」
「澤さん金メダル?と思ったら金藤理恵さんでした笑」
などと「瓜二つ」「激似」と驚いたり、金藤選手と澤さんの画像を並べたりしている。金藤選手自身も澤さんについて、16年4月に行われた代表選手の発表会見などで
「よく間違えられる」
とメディアの取材に答えていた。
2人に共通するのは顔だけではない。金藤選手は、リオ五輪競泳代表34選手の主将を務めている。澤さんも同じく主将として、2011年のFIFA女子W杯で日本を優勝に導いた。
序盤の競泳陣のメダルラッシュを受け、金藤選手は16年8月9日のブログで
「オリンピックも前半戦が終わろうとしています。数々の世界新や素晴らしい泳ぎが生まれていますが、トビウオジャパンも今までにないベスト率や日本新記録が生まれています(^^)」
と主将らしく語っていた。
「そしてやっと私のレースも明日になりました!もちろん不安はあるしうまくいくことばかりではないと思います。それでも私は進み続けてきた 進み続けさせてくれた仲間や支えがあった たくさんの感謝を込めて最高の8日間、最高の2日間にします!」
と意気込んでいた。結果、金メダルで見事に有言実行となった。
ツイッターには、
「金藤理恵選手、競泳の主将ということは顔だけじゃなく、精神的にも澤さんに似たところがあるんだろうなあ。金メダルおめでとうございます」
という声も寄せられている。