リオデジャネイロ五輪男子サッカーで、日本の1次リーグ敗退が決定した。第3戦でスウェーデンに勝利を収めたが、決勝トーナメント進出の枠を争っていたコロンビアもナイジェリアに勝ったため、勝ち点差で及ばなかった。
前回のロンドン五輪では4位と快進撃を見せたサッカーだが、今大会ではミスからの失点が目立った。おりしもこの日、日本は柔道や体操で金メダルラッシュ。その陰での「終戦」に、ツイッターではこんな言葉が飛んだ。「手ぶら森ジャパン」――。
長友「悔しいけどこれが日本サッカーの実力」とツイート
日本が対戦した3か国はいずれも強豪国で「死の組」とも言われた。だが初戦の相手ナイジェリアは、試合当日ようやくリオ入りするドタバタぶりで、準備不足は否めないはずだった。ところが、ふたを開けたら日本は5失点と守備崩壊。4得点しながらも敗れた。2戦目の対コロンビアでは、オーバーエイジ枠で選ばれた藤春廣輝選手がまさかのオウンゴールで失点。実は同じオーバーエイジで出場した塩谷司選手も、初戦で相手にPKを献上するミスをしている。「経験豊富な選手のはずが、何のための補強か」と批判が飛んだ。
そして最後となった2016年8月10日(現地時間=日本時間11日)のスウェーデン戦。欧州王者を相手に1-0と勝ち切ったが、コロンビアの勝利により準々決勝進出を逃した。初戦の黒星が、最後まで大きく響いた格好だ。
試合後、ツイッターにはサッカー敗退に関する投稿が相次いだ。サッカー日本代表の長友佑都選手は、「悔しいけどこれが日本サッカーの実力」としつつ、「自分たちが思ってる以上に、世界にはまだまだ凄いやつらいるよ。 代表を引っ張る不動のプレーヤーになってほしい」と後輩たちにエールを送った。
「手ぶらで帰るわけには」との奮闘聞こえる中で
一方、応援していた人たちからは健闘をたたえたり敗戦を惜しんだりするツイートが続々。
「つまらんミスで終わってしまった感じで、完敗でした」
「初戦のガタガタとコロンビア戦で勝ち越せなかったのが結果的に痛かった」
「オーバーエイジ枠は日本A代表レギュラー以外の人は無理して入れなくていいよ」
中には、チームを率いた手倉森誠監督の名字をもじって「手ぶら森ジャパン」と揶揄(やゆ)する書き込みも。今大会、他の競技では「手ぶらで帰るわけにはいかない」とメダルをもぎ取る日本選手たちの奮闘ぶりがあちこちで聞こえてくる。それだけに、メダルどころか予選も勝ち抜けられなかったサッカー五輪代表に、思わず「恨み節」を投げつけたくなったのかもしれない。