よく噛むことも大事
ドライマウスは、口の渇きが慢性的に続き、痛みなどが生じて日常生活に支障をきたす状態を指す。更年期以降の女性によくみられる症状だ。
唾液には口内の汚れを洗い流す効果や抗菌作用があり、唾液が減ってドライマウスになると口臭が増える。口臭を防ぐには唾液の分泌を促すのが重要だ。
東京医科歯科大学・息さわやか外来の川口陽子診療課長は、唾液を多く出す「口の運動」を勧めている。
まず頬の内側に舌の先を押し付け、その状態で舌を上下に動かす。これを左右5回ずつ行う。
次に歯茎をなぞるように舌を回す。右回りと左回り一周ずつ行う。
3箇所ある「唾液腺」を刺激するマッサージも効果的だ。以下の部位を刺激する。
(1)耳の横付近の「耳下腺(じかせん)」:人差し指、中指、薬指で、頬の上から上の奥歯の付近を後ろから前へ揉むように10回押す。
(2)あごの骨の内側の「顎下腺(がっかせん)」:耳の下からあごの下まで、10回かけて親指を少しずつずらしながら押す。
(3)舌の下の「舌下腺(ぜっかせん)」:あごの先を両手の親指で10回押す。
なお唾液の分泌には運動やマッサージのほか、食事の時によく噛むのも重要だ。