【あのネットサービスは今】(1)
交流サイトの草分け「前略プロフィール」 ギャル文字生んだ若者文化の象徴

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   ポケモンGOのように、あっという間に爆発的ヒットをするかと思えば、突然人気がなくなり、消えて去ってしまうのも、ネット上のサービスの特徴だ。一世を風靡した人気ゲームが最近は話題にも上らないこともある。あのアプリやゲームはどうなっているのか。「ネットサービスの今」をシリーズで追った。(随時掲載)


   「パネェぐらいうちらラブラブ」「性別:凹/凸」――若者のこんな書き込みであふれた交流サイト「前略プロフィール」(以下「前略プロフ」)について、運営元のザッパラス(東京都渋谷区)が2016年7月29日、「閉鎖」を発表した。02年にオープンした同サービスが、14年の歴史に幕を閉じる。

  • 「こんな画面に見覚えはありませんか」
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「ぁンま言LIた<ナィ」

   一時は若者のコミュニティとしてにぎわい、「ギャル文字」など新たな若者文化もここから生まれた。一世を風靡した前略プロフは、なぜピークアウトしたのか。

   「前略プロフ」は、性別や星座、生年月日から趣味、好きな男性のタイプ、好きな教科まで用意された80以上の質問を選んでプロフィールを作り、それをユーザー同士で見せ合うサービスだ。掲示板で訪問者と触れ合ったり、プロフィール写真欄に面白い「プリクラ」を貼りつけたりと、盛んな交流が行われた。

   一方、運営元の入れ替わりも激しかった。もとは、アクセス解析サービス「CGIBOY」を運営していたキープライムが02年に公開したもの。しかし同社が03年、楽天に吸収合併されると、運営元も楽天に変わった。そして、楽天は12年1月、前略プロフをIT企業のザッパラスに譲渡した。

   しかし、運営元は変わっても、中高生など若者からの人気は盤石だった。携帯電話の爆発的な普及とともにブ浸透していった。並行して、いわゆる「出会い」目的での利用や、プロフィール写真の悪用も社会問題化したが、若者文化を牽引する役割を果たした。

   絵文字を乱用した文面、「ぁンま言LIた<ナィ」(あんま言いたくない)といった記号と文字を組み合わせる「ギャル文字」、恋人同士でキスをするプリクラ写真「キスプリ」など、身に覚えのある人も多いのではないだろうか。

   前略プロフを人気サービスに押し上げた原動力は何だったのか。一番はやはり、携帯各社によるパケット定額制の導入だろう。03年のKDDIを皮切りに、04年にはNTTドコモやボーダフォン(現ソフトバンク)も参入し、携帯電話でウェブサイトを閲覧する環境が整った。

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