「蚊に刺されたらセロテープ」は有効か かゆみ止まったけど恐ろしい事態が...

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

かゆみがなくなっても炎症残る

   蚊に刺されただけと侮るのは禁物だ。炎症が長引けば、病院にかかる必要がある。その時、抗ヒスタミン剤やステロイド剤が一般的に処方される。野崎氏は、薬を使い始めて痒みが引いたとしても「刺された部分のしこりや硬さ、盛り上がりがなくなるまで使用することが大切です」とし、その理由をこう話す。

「炎症があるのと自覚症状(痒み)があるのはイコールではありません。自覚症状(痒み)がなくなっても炎症が残っていることがあるために、途中で治療を中断すると(炎症が)悪化する可能性があるのです」

   重症化すると、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という皮下脂肪の細菌感染症にかかり、刺し口が腫れ上がってしまうこともあるという。野崎氏によると、蜂窩織炎にかかる頻度は「数百人に1人」だが、「誰にも起こり得る」。

   そもそもセロテープは治療薬ではない。一時的に痒みが治まったとしても、炎症が治ったとは言い切れず、セロテープを何度も使えばそれだけ雑菌が刺し口から繁殖する機会が増える。こうした理由から、野崎氏も菅原氏同様、セロテープによる対処は「適切でないと考えています」と述べた。

1 2
姉妹サイト