老舗店は「天ぷら論争」をどうみるのか
ネット上で定期的に話題を集めるこうした論争について、当の天ぷら職人はどのように考えるのだろうか。1924年創業の老舗天ぷら店「新宿 つな八」の元職人で現専務取締役の男性は8月5日、J-CASTニュースの取材に対し、
「天ぷらはお客様に味付けをお任せする料理ですので、好きなように楽しんで食べるのが一番です。お店に用意されている調味料であれば、どのような食べ方であろうと全く問題ありません」
と話す。だが一方で、天ぷらは「素材そのものの味を楽しむ料理」という点も強調。「好きな食べ方をして頂ければとは思いますが、カレー粉やソースなど味の強い調味料はあまりおすすめできません」とした。
さらには、素材と調味料の「相性」があることも確かだという。専務は「どちらかといえば」と前置きした上で、アナゴやかき揚げなど味の濃い揚げ物には「天つゆ」、キスやエビなど味の薄い揚げ物には「塩」が合うと説明していた。
なお、ニュースサイト「マイナビスチューデント」が15年3月に記事中で結果を公表した2択アンケート(有効回答数500)によれば、「天つゆ派」は321人(64.2%)、「塩派」は179人(35.8%)だった。