「日本まだまだだよね」という思い
ではなぜ、社内と180度違う雰囲気をCMに反映する必要があったのか。
「安倍内閣でも女性活躍が叫ばれる中、『女性が何の足かせもなく活躍できる環境は本当に整っているんだろうか、いや、日本まだまだだよね』『女性が本当に活躍するためもっともっとやるべきことはある』という思いがありました。そんな思いで、コピーに『発展途上国』と入れました」
ビューティーディレクターは「何の枠組みもなく、男女の差もなく、やる気と意志さえあれば自己実現に結び付けられる」仕事。応募者の中心は20代~30代の若い女性で、転職者も多い。そうしたターゲットに会社のブランドイメージを伝えるため、担当部署はクリエイターと相談、「良い意味で世間をザワつかせられるかもしれない」とあえて挑戦的なCMを送り込んだ。
その試みは今のところ成功していると言えそうで、担当者は
「お客様コールセンターに『励みになった』『よくやった』とお褒めの言葉をいただきました。『リクルート・フォーラムに行きたい』という方もいらっしゃったので嬉しいです。こんなに多くの問い合わせがコールセンターに来るのは珍しいです」
と明かす。
ネット上の反響も大きく、テレビCM放映時から
「そうだそうだと思った」
「女性をハッとさせる力がある」
「なんか刺さった」
「胸が熱くなりました」
と共感の声がツイッターに相次いでいた。