都議会の定数や区割りも課題に
この訴訟は、東京高裁が13年12月、千代田区の特例に合理性を認めて合憲とする判決を下している。
その後、15年の国勢調査で人口増が分かって公選法上の特例要件を満たさなくなったため、16年6月の都議会定例会で議員定数条例が改正され、千代田区は特例ではなくなっている。
とはいえ、千代田区は現在も、1票の格差が2.48倍もある状態になっている。国勢調査で千代田区と島部を除く1票の格差が最大1.88倍と分かり、6月議会の条例改正で選挙区定数が2増2減になったが、千代田区は隣接区などとの合区はなされていないままだ。
この状況だと、内田茂氏は、異例待遇のまま、次の都議選を迎えることになる。
これに対し、小池百合子知事は、都議会の定数や区割りの問題などにも切り込むことができるのか。「都議会のドン」との戦いは、まだまだ続く可能性がありそうだ。