沖縄県うるま市の女性会社員(20)を殺害したとして殺人や強姦致死などの罪で起訴された元米海兵隊員で米軍属、シンザト・ケネス・フランクリン被告(32)の弁護団が、審理を東京地裁に移すよう求める管轄移転請求書を提出した件で、最高裁第二小法廷(小貫芳信裁判長)は2016年8月1日、請求の棄却を決定した。公判は那覇地裁で開かれる。
シンザト被告の弁護団は、県民の心は悲しみと憎悪で凝り固まっているため公平な裁判ができない恐れがある、として移転請求書を提出したが、最高裁は、沖縄県の事情や県民の思いがあったとしても、裁判は公平、中立に選ばれた裁判員と、職業裁判官で構成されているため、法と証拠に基づく適正な裁判が行われる事は十分保障されている、として棄却した。