NHK大河ドラマ「真田丸」に真田信幸の子「仙千代」が赤ちゃんで登場した際、現代の「紙オムツ」を着けた姿がテレビに映り、視聴者の間で「ミスか?」と大騒ぎとなっている。
ネット上では、銘柄は何?という詮索も始まった。一方で、三谷幸喜作品だけに「狙ったものではないのか?」という疑問も噴出した。
最初は「パンパース」説。その後、銘柄の詮索も始まる
問題のシーンは2016年7月31日放送分の第30回「黄昏」の中盤に現れた。真田昌幸の浮気相手、吉野太夫が実は女スパイだったとして、女は昌幸の前で刺殺される。意気消沈した昌幸は妻の元に戻り、縁側でくつろぎ謝罪の気持ちがあったのか妻を抱き寄せる。そこに現れたのが信幸の妻の「こう」と「稲」で、2人はそれぞれ赤ん坊を抱いていた。昌幸は嬉しそうに赤ん坊を見たり、抱いたりし、和やかなムードが広がったのだが、その後に「こう」が自分の子供の「仙千代」を抱き抱えてあやすと、「仙千代」の着物が大きくまくれ上がり紙オムツがはっきり見えてしまった。
番組終了直後、ネット上で、
「大河ドラマの真田丸、毎週楽しみにしてるけど、赤ちゃんのおむつが現代の紙おむつのパンパースだった」
というツイートが、テレビ画像の写真とともにアップされると、大騒ぎになった。
ネットでは、「NHKやらかしたー!」「痛恨のミス!」などと大騒ぎになり、ツイッターには「パンパース」と書いているが、ブランドは「ムーニーマン」ではないのか、とか、「メリーズ」「マミーポコ」などの名前があがり詮索が行われた。
ところが次第に、このシーンに疑問を持つ人が増えていく。というのも、赤ん坊の着物が不自然に見えるほど大きく捲り上がっているからで、これで紙オムツが出ていることに誰も気が付かずそのまま放送したとするなら、不自然すぎるというのだ。実は「真田丸」、放送開始から現代的要素を取り入れていると話題になっていて、ヒロイン「きり」を演じる長澤まさみさんのセリフが「現代的すぎる」として批判を浴びたのは記憶に新しい。
「三谷さんの術中にハマってますな」
三谷さんは現代的要素を入れていることに関し、16年1月28日付けの朝日新聞夕刊のコラムで反論している。現代的なセリフ回しを取り入れた事に関しては、当時の言葉を再現するのにどれだけの意味があるのか、とし、
「彼らの心情をリアルに描きたい。そのためには、僕らが今喋っている形に近い言葉が必要なのだ」
などと反論している。こういうことから、今回の紙オムツも現代風を取り入れているに違いない、といったうがった意見も結構あり、
「三谷さんの術中にハマってますな」
「おむつ以外にも化粧や髪型、衣装や話し方等 全て現代化してる。随分前からもうグダグダってレベルじゃねーだろ わざとだろ」
「こういう話題性を呼ぶ仕掛け、これからもちょこちょこぶち込んできそうだな」
などといったものが掲示板に出た。
また今回の放送では、年老いた秀吉が家来の前で失禁するシーンも描かれている。赤ん坊に紙オムツを付けるアイディアがあるなら、本当に必要なのは秀吉だったとし、
「秀吉が垂れ流しだというのに、赤ちゃんには紙おむつか!」
「秀吉にアテントはかせるのが先だろう」
といったコメントも出るほどで、
「『真田丸』は時代劇じゃなくてコントだから」
という感想も流れている。
赤ちゃんに紙オムツを着けた映像を放送に使ったのは、単なるミスなのか、それとも何らかの思惑があったのか、NHK広報にJ-CASTニュースが16年8月3日に取材を申し込んだが、「担当者は外出中」ということで3日中の返事はできないということだった。
【追記】NHK広報局はJ-CASTニュースの記事掲載後の8月3日20時23分、「視聴者の皆さまのご指摘で気付きました。ご指摘ありがとうございます」とJ-CASTニュース編集部に回答し、ミスだったことを認めた。