毎日は「首相が続投させる」と1面に
8月3日の内閣改造と党内人事を直前に控えた8月1日朝は、各新聞が
「谷垣幹事長 首相に辞意」(朝日新聞)
「谷垣幹事長 交代へ」(読売新聞)
などと谷垣氏の続投が困難だとする情勢を報じるなか、毎日新聞だけは、朝刊(東京14版)1面で3番目に大きい見出しで「谷垣幹事長 続投へ」の見出しを掲げ、記事本文では
「安倍晋三首相は、3日に行う内閣改造・自民党役員人事で焦点となっている谷垣禎一幹事長について、続投させる意向を固めた。サイクリング中の事故で入院している谷垣氏は難色を示しているものの、最終的には首相の意向に従う見通しだ」
などと報じた。この記事は毎日新聞のウェブサイトにも掲載された。
しかし、朝刊が配られ始めた後、NHKは早朝のニュースで「自民 幹事長に二階氏の方針」と報じた。
毎日新聞のウェブサイトの記事はその後、午前中に削除され、夕刊(東京4版)1面では一転、「自民幹事長に二階氏 首相、谷垣氏の続投断念」の見出しの記事が掲載された。記事では「首相はいったんは谷垣氏を続投させる意向を固めていたが、復帰の見通しが立たないことから断念した」とあるものの、朝刊記事の訂正記事は載っていない。
なお、夕刊は各紙とも「幹事長に二階氏」でそろっており、NHKの特ダネだったとみられる。