小池氏を「核武装論者」
候補者どうしで質問し合う場面では、鳥越氏が今度は小池氏を攻撃した。
「小池さんは、かなり前の雑誌で、『軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分にあり得る』という風に言っておられますが、私は知事になったら早速すぐにやりたいのは『非核都市宣言』をやりたい。核武装論者である小池さんに『非核都市宣言』というのは果たしてできるのか」
と質問すると、小池氏は
「私が『核武装論者』と言い切られましたけれども、これこそ捏造」
などと反発した。
その後は
「でも実際に本に書いてある」(鳥越氏) 「いやいやいや、私は『選択肢として、これは冷徹な国際政治の中において』...」(小池氏)
「いや『選択肢として十分にありうる』ということでしょう」(鳥越氏)
「いや、言ってませーん!日本語を読めるのであれば、よく読んでいただきたいと思いますし、そもそも私は都政を語るにおいて、鳥越さんのお考えについては敬意を表しますけれども、この点(非核都市宣言)については私にはその考えはまったくない」(小池氏)
といった具合に応酬が続いた。
鳥越氏が念頭に置いているとみられるのが、論壇誌「Voice(ボイス)」03年3月号に「日本有事3つのシナリオ」と題して掲載された鼎談(ていだん)。その中で小池氏は、北朝鮮の核の脅威について議論する中で、
「軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうるのですが、それを明言した国会議員は、西村真吾氏だけです。わずかでも核武装のニュアンスが漂うような発言をしただけで、安部晋三官房副長官も言論封殺に遭ってしまった。このあたりで、現実的議論ができるような国会にしないといけません」
と述べている。この鼎談記事は、小池氏の公式ウェブサイトにも掲載されている。