「社会現象」となったスマートフォンゲーム「ポケモンGO」だが、2016年7月22日の配信開始から1週間がたったばかりだが、早くも、その人気は「長続きしない」と見る人が目立ち始めた。
一般人がSNSに寄せたり、芸能人がテレビ番組で紹介したりすることで、そうした声が広がりを見せている。理由は、ゲームの内容そのものにあるようだ。
多くの人が到達する「中期ゴール」がない
モンスターを集めたり、戦わせたりとさまざまな楽しみ方ができるポケモンGO。街中や人気スポットでは、プレイヤーの姿が目立つ。
しかし、「人気は長続きしない」との声が増えている。
アプリデザイナーの深津貴之さんは16年7月25日、近くにいるポケモンを捕まえる短期ゴールと、ポケモン図鑑のコンプリート(完成)という長期ゴールの間に、「中期ゴール」がないと、ポケモンGOの根本的な問題をツイッターで指摘した。プレイヤーの多くが到達する「中期ゴール」を設けていないため、プレイし始めて「1~2週間」で「一気に離脱率が高まる」と見ている。
深津さんの言う「中期ゴール」はさしあたり、各地に点在するジムの攻略だろうか。しかし、ジム戦はゲームをやりこんだ玄人プレイヤーたちの「頂上決戦」になっているといい、多くの人たちにとっては縁遠い場所になっている。このため、深津さんは、数週間以内に別の中期ゴールをアップデートで組み込めるかどうかで、「離脱率が大幅に変わりそう」だと予想している。
ポケモンGOの「課題」は報道ベースでも指摘されている。ニュースサイト「ダイヤモンド・オンライン」は28日に掲載した記事「米国で『ポケモンGO』人気がたった1週間でピークアウトした理由」で、「長続きしない」理由を3つ挙げた。1つは、プレイヤーを釘付けにするような要素がないこと、2つ目はジムの攻略が難し過ぎること、3つ目は外で何キロも歩き回るのが面倒なことだ。