参院選で「医療大麻解禁」を訴えた候補者
「報道ステーション」では、米国で現在全50州のうち半数の25州とワシントン特別区で医療大麻が認められていると報じた。医師の許可書と身分証明書を提示すれば、「専門店」で購入できる。飲食用や塗る、吸引するといったさまざまなタイプがあるそうだ。実際に結腸がんで余命3か月と宣言された米国人女性は、医療大麻の吸引を始めてから、完治したわけではないが食欲が戻り、今も3人の子の育児に奮闘しているという。
だが番組に登場した医療用大麻を処方する米国人医師は、大麻は「進行を止めるかもしれないが、はっきりしたことは分からない」「あくまで苦しみを和らげるもので、治療ではない」と話していた。また厚労省の「今の医薬品や治療法を超える効果は認められていない。有効性が実証されていないのに合法化できない」とのコメントも紹介した。
2016年7月の参院選では、東京選挙区から立候補した高樹沙耶さんが「医療大麻の解禁」を訴えた。高樹さんを公認した新党改革は、「医療大麻の研究推進の早期実行」を掲げた。高樹さんは落選し、新党改革も議席を確保できなかったが、他党には見られない独自の主張だったのは確かだ。
山本さんは7月25日、肝臓がんで死去。このため公判は棄却される。ツイッターには訃報を受けてお悔やみの言葉が並ぶと同時に、医療大麻問題を真剣に受け止めるツイートも見られた。今後、議論が深まっていくだろうか。