相模原事件、にわかに「ナチス」への関心 ツイッターで急増する「ヒトラー」

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   神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に侵入し、入所者を次々と殺傷した男は逮捕前、「障害者は安楽死させた方が良い」などと語っていたとされる。

   こうした報道が多数でたことで、今から約70年以上前、ナチス政権下のドイツで大量殺人の手段に用いられた「障害者の安楽死」という誤った考えに関心が集まることになった。「劣った遺伝子を抑え、優秀な遺伝子を継承させる」という「優生思想」に基づき、実に7万人もの知的・精神障害者が殺害された「暗い歴史」。ツイッターなどでは、ナチスドイツ時代の出来事を調べる人たちがにわかに増えている。

  • 「灰色のバス」で殺害場所に運ばれる障害者ら
    「灰色のバス」で殺害場所に運ばれる障害者ら
  • 「灰色のバス」で殺害場所に運ばれる障害者ら

警察の調べに「(殺害によって)重複障害者を救った」

   ナチス政権のもとで「T4作戦」とも呼ばれたのは、知的・精神障害者を「生きる価値がない」として社会から排除しようとしたもの。計画の中央本部が首都ベルリンのティアガルテン4番地の個人邸宅に置かれたことに由来する。

   ナチス政権は全国の病院に障害者のリストを提出させ、年齢に関わらずガス室で殺害。車体を灰色に塗られたバスが、全国の病院から殺害場所まで障害者を運んだ。計画が始まった1939年から中止される41年までの間に7万人もの障害者が殺害されたといわれる。ユダヤ人虐殺「ホロコースト」が実行される前の話だ。

   そんな暗い歴史は、16年7月25日に日本で発生した殺傷事件をきっかけに、再び注目されている。逮捕された同施設の元職員、植松聖容疑者(26)は在職中から「障害者を安楽死させるべきだ」と発言。衆議院議長宛に送った手紙にも「障害者470名を抹殺できる」などと書いた。

   テレビ朝日の報道などによると、逮捕後も警察の調べに「(殺害によって)重複障害者を救った」と話しているという。

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