新発見!恐竜もがんになる 意外に近かった人間との関係

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   恐竜もがんを発症することが英サウサンプトン大学のケイト・アシュトン博士らの研究によってわかり、科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)の2016年7月5日号に発表された。

   恐竜もがんになるらしいことは以前からいわれていたが、化石ではっきりと確認されたのは初めてだという。

  • 恐竜もがんには勝てない?
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肉食恐竜のあごの傷はがん? それとも闘い?

   アシュトン博士らは、草食恐竜の仲間ハドロサウルス類の一種であるテルマトサウルスのあごの骨の化石から顔面の腫瘍を発見した。画像診断の結果、エナメル上皮種という歯にできる腫瘍であることが判明した。エナメル上皮種は下あごの臼歯の部分に発生する腫瘍で、人間を含めた哺乳類も発症する。良性のものが多く、化石のテルマトサウルスの場合も良性だったとみられる。化石は白亜紀後期の6700~6900万年前のもので、ルーマニアで発見された。

   恐竜のがんに関しては、肉食恐竜のアロサウルスやゴルゴサウルスなどの化石から、あごの骨に腐食した痕が見つかるため、恐竜も骨肉腫(骨の悪性腫瘍)にかかるという説が出されている。しかし、仲間との闘いで傷ついた痕という説もあり、はっきりしていなかった。

   今回の発見についてアシュトン博士は「化石記録で腫瘍が確認されたのは初めてです。エナメル上皮種は人間にもよくできる腫瘍で、恐竜と人間は従来考えられていたより共通点が多いことがわかりました」とコメントしている。

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