体を動かして初めてやる気が湧く
もうひとつ、期待できそうなのがうつ病の改善だ。ウオーキング自体にもその効果があると言われている。さらに、米IT系オンラインメディア「エンガジェット」(日本語版)は2016年7月18日付記事で、精神医学の専門家の見解を紹介している。
記事によると、ポケモンGOのおかげで外出し、友人や見知らぬ人とのやり取りが楽になったというツイッターの書き込みがあふれているが、これがメンタル改善へと取り組む第一歩になる。うつ病だとシャワーを浴びるのさえつらく、モチベーションが何も起こらない状態になるが、ポケモンGOがそのモチベーションになってくれるというのだ。
脳神経外科医の菅原道仁さんも、情報サイト「オールアバウト」7月22日付記事のなかで、「具体的に体を動かして行動を起こすことで、初めてやる気が湧くものなのです。ですから、ポケモンGOを起動して歩き出すことで、自然と『やる気』に満ち溢れた生活につながると期待できます」と述べている。
ただ、注意も必要だ。米国では、2週間で全米142匹すべてのポケモンをつかまえたという男性が現れたと、米CNN日本語版が7月25日に報じた。男性は「睡眠時間も削り、1日中歩き回ったこともある」「終盤は午前4時~5時ごろまで、ほぼ一晩中歩き続けた」という。確かに長距離を歩いてはいるが、極端に睡眠時間を短縮しては別の面で体に悪影響が出そうだ。ゲームもウオーキングも、毎日適度な時間と距離を心がけたい。