「ポケモンGO」大ヒット それでも任天堂「売り上げ減」予想の不思議

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

「たのむ!!!月曜だれか買ってくれ」と阿鼻叫喚

   そうしたなか、任天堂は2016年7月22日の東京株式市場が取引を終えたあと、ポケモンGOの配信開始による同社への「連結業績への影響は限定的」だとするコメントを発表した。

   その理由については、

「当アプリ(編注:ポケモンGO)は、米Niantic Inc.が開発を行い配信しており、当社(任天堂)の関連会社であるポケモンは、ポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料と開発運営協力に伴う対価を受け取ります」

と説明。その上で、任天堂の業績は持分法によるポケモンについて保有する議決権32%に応じる形で反映されるにとどまるため、「影響は限定的」だと説明している。さらに、任天堂はアプリと連動するウェアラブルデバイス「ポケモンGO Plus」を製造、7月末に発売を予定している。この点については、4月27日に公表した連結業績予想に「織り込み済み」で、「直近の状況を鑑みても、現時点では、当業績予想の修正は行いません」とした。

   米国などでの配信開始後、「ポケモンGO」の爆発的な人気を受けて任天堂株は急騰。10営業日ほどで約2倍の2万8220円(7月22日終値)まで上昇している。同社としては現時点では影響を「保守的」に見込んでいるといえば、聞こえはいいが、つまり株価急騰の期待感ほど、任天堂は儲かっていなかったということのようだ。

   任天堂が「修正しない」と説明している17年3月期通期の連結業績予想(4月27日発表)によると、売上高は5000億円で16年3月期実績より0.9%減、営業利益は36.9%増の450億円とみている。「ポケモンGO」の配信や「ポケモンGO Plus」の発売を加味しても売上高は減少する、というわけだ。

   これには、インターネットの投資家サイトも、

「ふぁぁぁぁあw すごいタイミングでぶっ込んできたなwww」
「週末に一睡もできないやつが増えそうだな...」
「これあかんやつじゃねーー?? 期待のポケモンplusも織り込み済み えーーー!!」
「まじ勘弁。これだけヒットしても業績修正なしのレベルって。たのむ!!!月曜だれか買ってくれ」

などと、阿鼻叫喚の状態だ。

   「連結業績への影響は限定的」だとする任天堂の発表後に取引が始まった7月22日の米株式市場では、証券会社の店頭などで取引される任天堂の米預託証券(ADR)が終値で前日比10.55%安の29.00ドルと急落した。任天堂への「ポケモンGO」の収益貢献に、不透明感が広がったことが要因とみられる。

1 2
姉妹サイト