生後3か月の女児が心臓手術で脳障害 5年間寝たきり、両親が慶応病院を提訴

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   慶応義塾大学病院で心臓手術を受けた生後3か月の女児が、医師の過失によって脳に障害を負ったとして、女児と両親が2016年7月21日、病院を運営する学校法人慶応義塾に約2億円の損害賠償を請求する訴訟を東京地方裁判所に起こした。同日、女児と両親が都内で会見を開いた。

   手術を受けたのは、群馬県に住む高橋心音(ここね)ちゃん。心臓に2つの穴がある先天性の病気を患っており、生後3か月の2010年12月に同病院で心臓手術を受けた。その1か月後の11年1月、脳に十分な酸素が行かず、脳機能に障害をきたす「低酸素脳症」と診断された。手術から5年経った16年7月現在も寝たきりの状態で、栄養はチューブを通して鼻から摂取している。

   心音ちゃんの父・歩(あゆみ)さんと母・亜希子さんは訴状で、手術の際、人工心肺から血を送る管の挿入位置が適切でなかったため、脳に血が行き渡らなくなったと主張。同時に、医師が脳の血流をチェックする注意義務も怠ったため、異変に気付かなかった可能性があるとしている。

   今後の対応について、慶応大学病院総務課の担当者は22日、J-CASTヘルスケアの取材に対し、「内部で対応に動いてはいるが、現時点では何もお答えすることはできない」と話した。

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