【男と女の相談室】発達障害は大人でも発症する 「部屋を片付けられない人」はご注意

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「よく衝動買いをする」「ささいなことですぐ叱責する」

   日本ではまだ、成人のADHDの研究は進んでいないが、こうした海外の研究成果を考えると、かなりの割合でADHDに悩む社会人がいるとみられる。専門医のウェブサイトをみると、「大人のADHD」には次のような10の特徴がある。

   (1)実は子どもの時から悩んでいた。小さい頃から遅刻、忘れ物でよく叱られていたが、学校の成績がよかったため、特に問題にされなかった。社会人になってから壁にぶつかった。

   (2)集中できない。仕事中のささいな物音、会話に過剰に反応し気が散ってしまう。町を歩いても通りの人が気になり、車にぶつかりそうになることがある。

   (3)人の話が聞けない。面談や会議の最中に自分には関係ない、つまらないと思い始めると気がそぞろになる。貧乏ゆすりや机を指先で叩く癖が始まる。話を聞いていない態度をとったりして相手を怒らせる。

   (4)計画的にできない。複数の課題や作業を並行して進めることが苦手。段取りを組むことが不得意で、どれも中途半端に手をつけたまま終わる。外出の準備がいつもギリギリになる。約束の時間に間に合わないことが多い。

   (5)問題を先延ばしにする。大事なこと、集中力のいること、時間がかかることをつい後回しにする。「気が乗らない」「めんどくさい」「まだ時間がある」と言い訳をする。仕事の締め切りを守れない。部屋を片づけられない。

   (6)忘れっぽい。出かけるたびに傘、カバン、本、メガネなどを置き忘れてくる。買い物もタイムセールに夢中になり、目的の品物を忘れる。ネットで調べ物をしていると、いつのまにか別の物を見ていたりする。

   (7)飽きっぽい。行列に並んで待つことが大嫌い。人の家に遊びに行っても、じっと座っていることができない。単調な作業の繰り返しが苦手。長期的なプロジェクトになると、途中で気力が途切れてしまう。

   (8)何事にもすぐはまる。インターネットやゲーム、SNSなどにはまりやすい。ほどほどのところでやめることができず、注意されるとカッとなる。

   (9)思いついたらすぐ実行する。ADHDの長所は、ユニークな発想をする人が多いこと。多彩なアイデアを湯水のように湧き上がらせる。しかし、実行のために計画を作るのが苦手なため、独断で始めてしまう。じっくり計画を練り他人と協調することができず、組織では浮き上がりがち。

   (10)衝動的になる。思ったことをすぐ口にして相手を傷つける。会話でも相手の話が終わるのがもどかしく、自分から喋ってしまう。お喋りを始めるととまらない。自分のことばかり喋る。よく衝動買いをする。ささいなことで突然かんしゃくを起こし、相手を叱責する。感情のコントロールが利かない。

   以上のことが思い当たるようなら、ぜひ専門医を受診しよう。

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