目指すなら「社長より中間管理職」 現実的な若者が増える?

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   今(2016)年の新入社員が目指すポストで「社長」と答えたのが10.8%で過去最低を記録した。一方で働き方については「人並みに働けば十分」が58.3%と過去最高を更新した。日本生産性本部などが今年の新入社員を対象に実施した「働くことの意識」調査で分かったもの。夢がないと嘆くべきか、堅実だと評価すべきか。

   調査は1969年から毎年行われており、今年は3~4月に同本部などが開いた研修に参加した新入社員1286人から回答を得た。

  • 日本生産性本部の調査レポートより
    日本生産性本部の調査レポートより
  • 日本生産性本部の調査レポートより

「社長を目指す人」の割合は最下位

   「どのポストまで昇進したいか」という問いに、「社長」と答えたのは、10年前の17.8%から7ポイント減って10.8%だった。これに対し、目指すポストのトップは「役職に就きたくない・どうでもよい」(10年前から2ポイント増の20.0%)で、「課長・係長・主任班長」(同7.4ポイント増の18.6%)、「専門職(スペシャリスト)」(同8.6ポイント減の17.8%)、「部長」(同5.9ポイント増の17.4%)と続いた。最下位が「社長」だった。

   社長を敬遠するようになり、部長や課長など中間管理職を目指す若者が増えていることについて、同本部などは「重い責任を負いたくないという意識が強くなっている」と分析している。

   別の角度から見ると、働き方についての質問では、「人並みに働けば十分」が前年から4.8ポイント増えて58.3%と過去最高を記録した。「人並み以上に働きたい」は4.6ポイント減って34.2%。両者の間には24.1ポイント差がつき、これも調査を始めて以来最大となった。

   働く目的でも傾向は同じ。「楽しい生活をしたい」が41.7%で、こちらも過去最高だったのに対し、かつては何度もトップになったことのある「自分の能力をためす」は12.4%と過去最低に落ち込んだ。

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