「わさび水」がカビ予防に威力を発揮
わさびには、こんな使い方もある。「掃除の達人」と紹介された大澤たまみさんが実践しているのは、チューブわさびの中身を容器に少し出して、そのまま冷蔵庫に入れるというシンプルなもの。実は、カビ予防になる。
東京都内にある衛生微生物研究センターで、わさびの抗菌パワーを分析した。食パンを常温で1週間放置する実験で、一方は容器に入れたわさびをパンと一緒のケースに入れ、もう一方はパンのみで行った。すると、「わさびなし」パンは1週間でカビだらけになったが、「わさびつき」の方は全くカビが生えなかった。
抗菌効果は、風呂場のカビ防止にも応用できる。わさび2グラムを100ミリリットルの水で溶かした「わさび水」を霧吹きに入れて、風呂場の壁や天井に吹き付けるだけだ。スプレー後はふき取らない。週1回程度で十分効果が期待できるので、手軽だ。台所の流しにある三角コーナーに吹きかければ、悪臭の予防もできる。
暑さと湿気が厳しい今の季節、健康維持のうえでこのような「食べる」以外のわさびの用途も覚えておくとよさそうだ。