なぜ、こんなところに犬が?! 阪神武庫川駅で起きた危機一髪の救出騒動

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   「この仕事をやっていて初めて聞きました」――阪神電鉄がこう驚くトラブルが阪神武庫川駅で起こった。

   駅ホームの線路内に中型犬が侵入。乗客の力も借りながら、運転士と駅員が犬を線路から出そうと悪戦苦闘した。ホームのすぐ下には武庫川が流れている。下手に追い立てると線路のすきまから犬が川に転落する厳しい状況の一部がツイッターで拡散し、大きな話題となっている。

  • 犬が迷い込んだ武庫川駅ホーム(WikimediaCommonsより)
    犬が迷い込んだ武庫川駅ホーム(WikimediaCommonsより)
  • 犬が迷い込んだ武庫川駅ホーム(WikimediaCommonsより)

線路内のすきまから川に転落の危険

   阪神電鉄によると、トラブルに見舞われたのは、近鉄奈良を出発して神戸三宮へ向かう全6両の快速急行。2016年7月14日16時前のことだった。電車が武庫川駅に進入しようとしたところ、運転士が4両目の停止位置付近の線路内に中型犬が徘徊しているのを見つけ、途中で車両を停車させた。

   線路内から犬を出さなければ、正常に停車できないが、犬をむやみに追い立てたり、警笛で脅かしたりすると、下は武庫川の水面で、犬が線路内のすきまから川に転落する可能性が大きい。そうなれば犬は助からない。

   このため、運転士は、乗客にもらったビスケットでおびき寄せる作戦を思いついたが、犬には見向きもされず、あえなく失敗。その後、運転士と駅員数人が力づくで犬を捕まえ、車内の備品ロープを体に巻きつけた。身動きの取れなくなった犬をホームに引き上げた。犬はそのまま所轄の尼崎南署に引き取られたという。

   その後、車両は本来の位置で再び停車し、乗客の乗降が行われた。このトラブルの影響で電車は16分遅延。車掌は車内放送や運転司令室への連絡に徹していたという。

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