「我々は周辺諸国をおびやかすわけにはいかない」とも
会見では、これを受ける形で、「10年後のビジョン」を問う質問が出た。田久保氏は、
「おそらく10年後には憲法が改正される。そうして北東アジアの一角に『普通の国』が出現すると思う」
と見通しを語りながら、近隣諸国に対する配慮ものぞかせた。
「しかし我々は周辺諸国をおびやかす訳にはいかない。仲良くやらないと我々は生存できない地政学的地位にある。したがって憲法を改正した後の10年間、あるいはそれ以後もずっと、我々は軍隊を作るけれどもシビリアンコントロール(文民統制)の厳しい制度を定める。これは関係国に心配を起こさせない(ためだ)。しかも国内的には、観光客が沢山来られて日本を知るようになる。『優しい国だね、治安はしっかりしてるね、文化も面白いね、平和を愛する国だね』という印象を強く出していく。私は『道義国家』が目的だと思う」
第二次大戦での日本の振る舞いについては
「間違っていた部分もある。正しい部分もある」
「どっちかが絶対正しくて、どっちかが絶対間違い、ということはない。どっちもどっち」
などと述べ、一方的に日本側を擁護することは避けた。