精神科医の香山リカさん(56)がツイッターで、「ネトウヨは現実には影響力ナシ」などとネトウヨを煽ったことで、ツイッターが炎上状態になっている。
香山さんが応援してきた民進党の有田芳生議員が参院選でネトウヨから妨害を受けていたが、それをものともせずに再選を果たした、という勝利宣言のようなのだが、ネット上では香山さんの煽り自体がネトウヨとそっくりで、「気持ち悪い」という反応も出ている。
「仕事できないようにしてやる」とさんざん言われました
2016年7月10日の選挙後から始まった香山さんのツイートはこんな具合だ。
「有田再選はネトウヨは現実には影響力ナシって証明になりました。私も『仕事できないようにしてやる』とさんざん言われましたが、変わらず大学、病院で働いて本も出してますし。笑 だからみなさんもネトウヨ恐れずにどんどん発言しましょう!」
「全国の有田芳生落選運動のみなさん、不毛な働きお疲れさまでした!あと6年間みなさんの出番はありません。どうぞゆっくりおやすみくださいね。あ、『落選運動委員会』などのアホアカウントを消すことも忘れずに~!」
と投稿。これに、香山さんのフォロワーから、
「有田芳生と福島みずほの当確で悔しがってるネトウヨが大量にいて超メシウマだわ?」
「ネトウヨはホントに悔しがっているだろな!全国のネトウヨ、ざまあみやがれ!!」
というリプライが来ると、
「くやしいのお、くやしいのお...」
などと返すなど、かなり高揚しているようだ。
「ネトウヨ」は「ネット右翼」の略で、一般的に名はネット上で右翼的な主張をする人たちのことを指す。
香山さんの言う「ネトウヨ」というのは、有田議員の当選を阻もうとする集団を核にした幅広い保守層を指しているようだ。
有田議員は16年1月3日にツイッターに、国会議員会館前に「戦争法廃止」を求める人たちが立錐の余地もないほど集まるなか、「有田芳生を落選させる会」という旗を持つ団体が、がなり声を出している、などと投稿している。実際に「有田芳生を落選させる会」のホームページは存在し、ツイッターにも「#有田芳生落選運動」が存在する。有田議員を応援してきた香山さんは、こうした動きを念頭に、こういう人たちを「ネトウヨ」と呼んでいるようだ。
香山さんは最新の週刊誌「AERA」7月18日号でも
「こちらに憎悪をひきつけるのは意図的なんです」
と「ネトウヨ」との対決を確信犯的にしていると説明している。
「ネトウヨなんて被害妄想が生み出した、想像上の存在だからな」
有田議員は、再選はしたが比例区での当選。個人名の票は、6年前の約37万票から約20万票に激減している。民進党も、憲法改正の発議に必要な3分の2議席を阻止することができなかっただけでなく、改選45議席が32議席に減らしている。
そうしたなかでの香山さんの一連のツイートは、有田議員や民進党に反対する人たちを「ネトウヨ」とひとくくりにしたとも受け取られて大きな反発が起き、12日になって「炎上」状態へと発展した。
ツイッターや掲示板には、
「ネトウヨってそんなにいるんですかね?。反対意見やツッコミを入れた人を皆『ネトウヨ認定』してるだけで、された側も『ネトウヨじゃねーよ』と思いつつ自民に入れたのではないかと」
「ネトウヨなんて、おまえらの被害妄想が生み出した、想像上の存在だからな」
「やたらとネトウヨという言葉を使って、そこと敵対し戦ってるみたいな訳のわからんこと言う奴、アホかと思うよ。お前らいったい何と戦ってんねん??」
などといった意見が噴出した。
ツイッターの中には
「あなたのツイート群、どう見てもネトウヨそのものです」
と切り返す投稿も見られる。
こうした意見についても香山さんは、
「でも勝った。ボランティアのみなさんお疲れさま!」
などとツイッターで喜びを隠しきれない様子だ。