ゲーム大手、任天堂の株価が急騰している。
「買い」の材料になっているのが、米国やオーストラリアなどで発売されたスマートフォン向け無料ゲームの「Pokemon (ポケモン)GO」。日本に先駆け、2016年7月7日に発売され、現地では爆発的な人気を呼んでいる。
「ポケモン」を探しに街へ
「ポケモンGO、米で町さまよう人続出 死体発見の騒動も」(朝日新聞デジタル)
「スマホ用『ポケモンGO』が米で配信すぐ人気沸騰 『ツイッターに匹敵』とも 事件も発生」(産経新聞)
「米で『ポケモンGO』人気沸騰、ユーザー狙う強盗事件や負傷例も」(ロイター通信)
「『ポケモンGO』公開4日で売上14億円突破、米調査会社データ」(Forbes JAPAN)
2016年7月12日、米国で大人気の「ポケモン GO」を、メディアはこんな見出しで報じた。
「ポケモン GO」は、世界初の「リアルワールドゲーム」を開発したNiantic Labsと、「ポケモン」ブランドをプロデュースするポケモンカンパニー、ゲーム大手の任天堂の共同開発によるスマホ向けゲームアプリ。スマホの活用で現実の世界とゲームの仮想世界がつながり、プレイヤーはスマホの位置情報を使って現実の世界を実際に歩きまわることで、ひょっこり登場する100匹以上のポケモンを捕まえて、コレクションして遊ぶ。
見つけたポケモンは、スマホのカメラ機能で写し出された実際の風景と合成して表示され、ポケモンが現実の世界に存在しているかのような感覚を演出。また、ポケモンとジムへバトルに繰り出したり、有名な建物や観光名所などを設定できる「ポケストップ」(ポケモンを獲得できる場所)でモンスターボールやタマゴを手に入れたり、タマゴをかえして新しいポケモンと出会ったり、育てたりできる。
プレーは無料だが、アイテムを購入すると課金される。
そんなゲームのため、米国ではスマホの画面を見ながら町をさまよう人が続出。立ち入り禁止場所に迷い込む人が出たり、7月11日には米ミズーリ州で、「ポケモンGO」のプレイヤーらがプレー中に強盗被害に遭う事件が発生したり、ワイオミング州ではポケモンを探して川の近くを歩いていた19歳の女性が偶然に死体を発見する騒ぎまで起きて、州警察などが「ポケモンGO」で遊ぶ人たちに注意を促している。
さらに、アイテムやモンスターボールが手に入る「ポケストップ」に設定された教会内にユーザーが殺到してトラブルになったケースや、公開直後にアクセスが殺到してサーバーがダウン、サービスが一時停止しているとの情報も伝えられている。
ロイター通信によると、SimilarWebのデータでは「ポケモン GO」は7月8日の段階で、全米のAndroid端末の5.16%にインストールされており、ダウンロードしたユーザーの6割以上が毎日アクセスしている、と報じた。1日あたりアクティブ・ユーザー数はTwitterを抜いたという。