ヨーグルト、ブロッコリー、ハチミツ、ニンニクがいい
これまでの研究では、慢性疲労症候群の患者は脳神経に炎症が起こっていることが確認されている。ストレスが続くと脳内が炎症を起こすため、慢性疲労症候群も脳の疲労、つまりストレスが原因の「心の病気」と思われてきた。しかし、今回の研究で、腸内細菌の状態が悪くなり、腸の壁が破れ炎症を引き起こす細菌が血流に乗って体内をめぐり、体中に炎症を起こす可能性が明らかになった。
研究チームのモーリン・ハンソン教授は「今回の結果は、患者の腸内細菌の状態が正常ではないことによって発症することを示しています。心理的なものが原因とする従来の考え方は間違っています。腸内細菌の状態を良くするために食生活を変え、プロバイオティクスやプレバイオティクスを積極的にとることが大切です」とコメントしている。
プロバイオティクスとは、乳酸菌やビフィズス菌のような生きた善玉菌を含む食品のことだ。ヨーグルトやチーズなどの乳製品や納豆、漬物などの発酵食品がよい。一方、プレバイオティクスとは、その善玉菌の栄養分となるオリゴ糖や食物繊維を豊富に含む食品のこと。大豆食品やブロッコリー、アスパラガス、ハチミツ、ニンニク、ゴボウなどだ。