「運動を始めるのに手遅れということはない」
若い人に比べ、筋肉や持久力が劣る高齢者が、なぜ同程度のランニング・エコノミーを維持して走ることができるのだろうか。オルテガ准教授はこう説明している。
「人間の体は自動車と同じで、人によって燃焼効率が違います。実験に参加した高齢者はベテランランナーが多く、経験を経て効率よく酸素を摂取するテクニックを身に着け、調整しているようでした。今回の実験で得られた知見は2つです。高齢になってもジョギングを続ける人はランニング・エコノミーが衰えずに生理学的にエコであること。そして、運動を始めるのに手遅れということはなく、何歳になっても活動的でいられるということです」