2016年6月24日、外国為替証拠金(FX)取引に投資している個人投資家が沈黙した。英国は国民投票により欧州連合(EU)からの離脱を選択したことで、外国為替市場が大混乱に陥ったためだ。
しかし自動売買(システムトレード)で国内口座数NO.1(※1)のインヴァスト証券に聞くと、同社の「シストレ24」ユーザーには世間で噂されるような予想以上の痛手を負うようなことはなかったという。「シストレ24」のユーザーは、半数以上が投資とは別に仕事をしている「兼業投資家」でもある。そのとき、シストレ24ユーザーは......。
英国のEU離脱決定時、相場を見ずに勝った人も?
英国の「EU離脱ショック」で、英ポンドは、米ドルに対して一時10%以上急落し、円に対しても大きく下げた。6月24日朝は、1ポンド142円85~90銭で取引されていたのが、「離脱」優勢に傾くと130円前半にまで急落した。
インヴァスト証券の担当者はシストレ24ユーザーの動向を、こう解説する。
「英国の国民投票前にリスクを考慮して『運用を止める』ことを選んだお客様も多くいらっしゃいましたが、一部のお客様はご自身でリスクを理解いただいたうえで、『運用を止めなかった』人もいます」
シストレ24は自分で取引するのではなく、専業トレーダーや物理学者などの「プロ」がつくった売買プログラム「ストラテジー」に取引を一任する。
あのドタバタと上下動する為替相場を相手に、自分で買ったり売ったりするのではなく、取引はすべてストラテジーに「お任せ」で、ユーザーは取引ではなくストラテジーの「運用」をするわけだ。
担当者が続ける。
「国民投票当日はストラテジーの実力に委ねられるわけですが、そこは素人ではなく『プロ』がつくったプログラム。われわれ人間では到底実現できない取引をし、この大荒れ相場で勝つストラテジーもありました。理由は計りかねますが、ストラテジー自体が危険を察知してか、取引しなかったものもあります」
ストラテジーが取引をするのだから、シストレ24のユーザーは為替相場をずっと見ている必要はない。なかには24日夜に騒ぎがひと段落してから、相場を見る人もいただろう。シストレ24は相場を見ずに利益を残せる可能性を秘めているといえそうだ。