「陣痛を知らない奴が語るな」「どれだけ女性が大変なのか理解しろ」――。タレントのテリー伊藤さんが情報番組で口にした、女性の「陣痛」をめぐる発言がネット上で激しいバッシングを呼んでいる。
テリーさんは、出産前の陣痛に苦しむ女性のエピソードをめぐり「大袈裟じゃないか」などと指摘。こうしたテリーさんの発言に対しては、母親向けネット掲示板などで「無神経すぎる」との批判が止まない。
「笑いを取ろうと思って言ったんじゃないか」
陣痛をめぐるテリーさんの発言は、2016年7月5日放送の情報番組『白熱ライブ ビビット』(TBS系)で飛び出した。番組では「家庭内別居のリアル 妻たちを怒らせた夫のNG発言」と題し、夫婦の不和と家庭内別居について特集。その中では、視聴者から寄せられた「夫婦不和をめぐるエピソード」が紹介された。
家庭内別居を20年続けているという女性が投稿したのは、三男の出産に立ち会った夫が口にした「衝撃の一言」だった。陣痛に苦しむ妻を見て、夫は「大袈裟すぎるよ。ウルサイ」と言い放ったのだという。この投稿者は、「離婚も考えたが息子3人を1人で育てる自信がなく、20年経った今もそのまま暮らしています」とも打ち明けていた。
こうした視聴者投稿について、コメンテーターとして番組に出演していたテリーさんは「多分ね、(女性が)大袈裟だったんですよ」と一言。共演していた女性陣はすかさず「(男性だから)判断できないでしょ」などと反論したが、それでもテリーさんは、
「でも、三男でしょ?前に2人産んでる。あの時は楽だったのに、今度は大袈裟じゃないかってこと。だから(夫も)笑いを取ろうと思って言ったんじゃないか」
と夫の発言を擁護する立場を崩さなかった。
こうしたテリーさんの発言にスタジオには笑いが起きていたが、産婦人科医の江澤佐知子氏は「男性は分からないから!」「絶対納得できない」と納得できない様子。司会の真矢ミキさんも呆れたように「いけません」と口にしていた。
「夫に大袈裟とか言われたら私たぶん離婚する」
陣痛に苦しむ女性の訴えを「大袈裟だ」などとしたテリーさんに対し、ネット上では「無神経すぎる」「全く笑えない」など、女性を中心に激しいバッシングが出た。母親向けネット掲示板やツイッターには、
「体験したことないやつが意見を言うな。夫に大袈裟とか言われたら私たぶん離婚する」
「陣痛が大袈裟って...3人目だから陣痛が楽な人なんているのか?」
「急所蹴られて飛び跳ねてる男に『大げさなんだよ』って言ってる女はどう思う? って話」
といった厳しい批判が相次いで寄せられている。
また、テリーさんに対して陣痛・出産を疑似体験できる医療機器を「体験すべきだ」と指摘する声も目立った。これは16年3月27日放送のバラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)の中で、お笑い芸人の出川哲郎さんが体験して話題を呼んだもの。
電流で陣痛の痛みを味わった出川さんは、「めっちゃ痛い」「何かに刺されたぐらい痛い」などと涙を浮かべてリアクション。女性によっては陣痛が1日続く場合もあると伝えられた出川さんは、「信じられない」とコメントしていた。
こうした番組の内容を引き合いに、テリーさんに対しては「陣痛体験する機械つけてみたらいいのに」「出川さんを見習うべき」との声が飛んでいる。