水素水に翻弄される大学生協 賛否両派への気遣いが「何か笑える」と話題

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   東北大学生協の店員が、「水素水」をめぐる利用客の要望に「振り回されている」として、ネット上で「なんか笑える」「なんて素直なんだ」などと話題を集めている。

   「なんで水素水置いてないんですか」――。こんな「お客様の声」に応えて、生協の担当者が新たに水素水を入荷したところ、なんと別の利用者から「水素水はいらない」との声が届いたのだ。

  • 利用客からの要望で「水素水」を入荷したのだが・・・
    利用客からの要望で「水素水」を入荷したのだが・・・
  • 利用客からの要望で「水素水」を入荷したのだが・・・

入荷希望をうけ発注したところ...

   いまネット上で話題を集めているのは、東北大学生協の工学部店に掲示された「一言カード」の内容だ。これは店舗への要望を利用客が記入するアンケート用紙で、担当者が手書きで回答した後に、店舗の一部に掲示されるもの。

   その一言カードに2016年6月17日、ある利用客が「なんで水素水置いてないんですか。このままでは東北大学が時代に取り残されてしまいます」との要望を寄せた。これに対し、生協の担当者は20日に「発注しました」と回答。「2、3日中に入る予定です。もう少しお待ちください」などとつづった。

   こうしたやり取りの通り、同店ではペットボトル型の水素水が販売されるようになった。だが、有効性に対し疑問の声も出ている水素水を販売することに対し、別の利用者が「いかがなものか」という批判を一言カードへ寄せた。

   ある利用客は29日、「水素水はいらないでしょ さすがに」とシンプルなメッセージを投稿。さらに別の客からは、

「(生協の)出資者の方々は、水素水を入荷するために出資したのでしょうか。水素水のように需要の見こめない商品を入荷してしまうのは、いかがなものかと思います」

との厳しい批判が出た。

   こうした声に対し、ある担当者は「私も正直入れたくないと思いましたが、組合員様のためを思って1ケース入れてみました」と率直に回答。「水素水の件では、いろいろあり心が痛いです(泣)」ともつづっている。

入荷した水素水は「完売しました」

   東北大学の生協で起きた「水素水」をめぐる一連のやり取りは、あるツイッターユーザーが2016年7月5日、

「『水素水を置け』と冗談を投稿する工学部生と、それに真面目に応じる生協と、入荷された水素水にぶちギレる工学部生の図」

とのコメント付きで紹介したことで話題を呼ぶことに。この投稿には、「なんて素直な生協なんだ」「最後に生協側に泣きが入るオチが最高」などと面白がる反応がネット上に出ている。

   東北大生協工学部店の店長は7月7日のJ-CASTニュースの取材に対し、「利用者の方の要望を受けて商品を入荷することは珍しくありません」と話す。ただ、「入荷した商品についてご意見を頂くことは過去になかった」とも続けた。

   その上で、

「利用者に店舗運営について考えて貰えるのはありがたいことですので、今回のご意見も好意的に受け止めています。頂いた要望については、今後も可能な限り対応していきたい」

とも話していた。

   また、入荷した水素水の売り上げについては、「本当に売れるのか半信半疑でしたが、すぐに完売しました」とのことだった。

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