「地上波では放送できないほど過激なのか」――。テレビアニメ『魔装学園H×H(ハイブリッドハート)』の公式サイト上で、一部の地上波局での放送を「諸般の事情」により取り止めたとアナウンスされたことが、ネット上で話題を呼んでいる。
きわどいお色気描写がウリの同アニメは、原作ファンからも「どうみても18禁」との評が出るほど。そのため、今回の発表を受けて、ネット上では「エロすぎてアウトなんだろ」との憶測が飛び交っている。
「逆になぜ放送できると思ったのか」
2016年7月6日からCS放送のAT-XやTOKYO MXなどで放映が開始された『魔装学園H×H』は、同名のライトノベルを原作とするアニメ作品だ。放送日は違うが、TVKやサンテレビなどの地方地上波テレビでも放送が始まる予定だ。
作品は異世界からの侵略者と戦う男女の姿を描いたファンタジーだが、一番のウリは、その「過激なお色気描写」にある。
作品の主人公は「エッチな行為」をすることで女性をパワーアップさせる特殊能力を持つ設定。アニメのプロモーション映像を見ると、こうした能力を活かして「主人公がヒロインの体を揉むシーン」が何度も映される。さらには、ピンクを基調としたラブホテルのような場所で、主人公と衣服をはだけた女性がベッドの上で膝を突き合わせる場面もあった。
実際、制作側も「お色気」を作品のウリとしてPRしている。アニメの公式サイトには「絶賛!背徳放送中」とのアオリ文が掲載されているほか、ヒロインの「ムフフな画像が見られる」という触れ込みの『ラブルーム』という特設ページも見られる。
だが、こうした「過激な内容」の作品をめぐり、放送を取り止める地上波局が出たとネットが騒ぎになっている。同アニメの公式サイトが7月5日、福岡県を放送対象地域とするTVQ九州放送(テレキュー)での放送を「諸般の事情により取り止めさせて頂く」と発表したためだ。
アニメは翌6日未明からテレキューで放送される予定とされていたため、今回の急な放送取り止めを受け、ネット上には「エロすぎてアウトなんだろ」といった憶測が広まった。ツイッターなどには、
「原作の挿絵も内容もどうみても18禁だから仕方ない」
「逆になぜ放送できると思ったのか」
といった声が数多く出ている。また、原作者の久慈マサムネ氏もツイッターで、「(理由を伝えられた時の心境について)むしろ名誉なことですね!!」と意味深な呟きを残している。