「執事とお嬢様のダイエット」(IMAGECIRCUS)
一人っきりのダイエットは、少しせつない。食事管理や慣れない運動で、ちょっとストレスを感じることも。数キロやせても外見では分からず、ほめてくれる人はそういない。
もし、爽やかイケメン執事が「さあ、張り切ってまいりましょう」と声を掛け、ダイエットに頑張るあなたの背中を押してくれたら......。そんな「減量応援アプリ」を使ってみた。
有名アニメの声優が「お呼びでしょうか」
アプリでは、執事の「アルバート」がいきなり登場する。見かけは20代半ば、落ち着いた印象で優しそうな微笑みを浮かべている。この執事と二人三脚で、目標体重までのダイエットを目指す。目標はアプリ初回立ち上げ時に自分で設定するが、いつでも変更できる。
2回目以降は、アプリを立ち上げると画面いっぱいにアルバートが映り、「おかえりなさいませ、お嬢様」と音声で出迎えてくれる。ユーザーが男性でも、「お嬢様」のセリフは変わらない。そしてすかさず「本日の健康診断でございます」と言いながら自動的に体重入力画面に移動。自分で体重測定し、測定した時刻とともにアプリに数値を打ち込む。身長と体重から自動でBMI(体格指数)も算出してくれる。打ち込んだ体重はアプリ内に記録されていき、時系列に沿って折れ線グラフ化されるので、日々の体重の推移を確認できる。
アルバートの声優は、テレビアニメ「テニスの王子様」の手塚国光、「スラムダンク」の三井寿、「地獄先生ぬ~べ~」の鵺野鳴介をはじめ、クールな青少年役を演じてきた置鮎(おきあゆ)龍太郎さん。体重入力時に限らず、スマホ画面にタッチすると「今日もいいお天気ですね」「お呼びでしょうか?」「夜分までお勤め、お疲れ様でございます」と、アルバートはよくしゃべる。ただ、こちらからは話しかけられないので、会話はできない。
時にはキツい言葉で叱咤激励
基本的に優しく励ましてくれるアルバートだが、「ダイエット請負人」でもある彼。ちょっとキツいことを言う場面もある。記者が前回体重測定時から3キロ増えてしまったときは、鋭い目つきのビジュアルになり、
「間食を毎日控えるだけで、お好きなお洋服の1着は買えたでしょうね」
とチクリ。油断していた記者は、自分を戒めた。
セリフのパターンは150種類以上あり、一度発したセリフは「ボイスギャラリー」でいつでも聞き直せる。「体重減少」「連続ログイン」といった条件ごとに、セリフが用意されている。
ダイエット目標にどれだけ近づいたかに応じて、アルバートの特別なビジュアル画像が見られる「イベント」が5パターン用意されている。それぞれ専用セリフ付きで、いつもと違うアルバートの姿を拝める。こちらも一度見たら「アルバムギャラリー」でいつでも見直せる。
イケメン執事ということで、本アプリの主なターゲット層は女性と思われる。今回アプリを使ったのは20代男性記者だったが、ダイエット協力者としてやる気にさせてくれた。「恋人」でなく「執事」という設定が功を奏しているように思える。男に男の執事がついても何らおかしくないだろう。ダイエット中は「もし太っていたら嫌だな...」と体重測定に億劫になりがちだが、励ましてくれる人がいると思えば、不安を払って体重計に乗れるかもしれない。