マンツーマンのトレーニングや食事指導で「結果にコミット」のフレーズで知られるトレーニングジムの「RIZAP(ライザップ)」が、英語教育に進出した。
「2か月(スタンダードコース、16回)でスリムなボディを得られる」RIZAPが、今度は「2か月でTOEIC の成績を『200点アップする』」とうたっている。
結果が出なければ「30日間全額返金保証」
「RIZAP ENGLISH」は、RIZAPを運営する健康コーポレーションの子会社RIZAP イノベーションズと、フィリピンのセブ島で年間4000人以上の日本人が英語を学ぶ英語学校を運営するアチーブゴールとの合弁会社で、2016年7月1日に1号店の「RIZAP ENGLISH」新宿店をオープンした。
トレーニングジムのRIZAPと同じように、「完全個室」の専属トレーナーによる「マンツーマンレッスン」。受講生の目標にあわせた学習カリキュラムと、個人カウンセリングとシュクダイ制度の指導で「英語脳」を鍛えるという。結果が出なければ、30日間全額返金保証もある。
インターネットでは、
「えー、でも行ってみたい。自分ひとりじゃ上達しないんだもん」
と歓迎する声や、
「プライベートジムで培った『完全個室』『マンツーマン指導』『オリジナルカリキュラム』という『RIZAPマインド』を継承。それをそのまま英会話に当てはめてくるあたり、なんかちょとこわいわwww」
と、冷やかすような声も寄せられている。
費用については、トレーニングジムのRIZAPでは、2か月間(16回)のスタンダードコースで約35万円(入会金を含む)かかるが、英語教育の費用では、ベーシックマスタープラン(TOEICスコアの目安で400点以下)が、受講期間1か月(8回)で19万9000円(入会金含む)、TOEICスコアアップコース(TOEIC400点以上)のトライアルコース(2か月、16回)では34万8000円になっている。
美容・健康事業が業績のけん引役
強烈な印象を残すテレビCMで一躍有名になった「RIZAP」だが、運営する健康コーポレーションは美容と健康事業を軸に、アパレルや住関連ライフスタイル、エンターテイメントなどの事業にも進出している上場(札幌アンビシャス、現RIZAPグループ)企業。ここ数年は、美容・健康事業とのシナジーを生む可能性の高い事業を、積極的なM&Aによって手にしているほか、業務提携にも熱心だ。最近では、低糖質スイーツの共同開発や、食事・運動に関する書籍を発売するなどしている。
同社では、トレーニングジムのRIZAPを中心とした美容・健康事業が業績のけん引役ではあるが、2015年2月に公表した中期経営計画「COMMIT 2020」によると、21年3月期の連結売上高3000億円(16年3月期実績は554億円)、営業利益350億円(同50億円)の目標達成に向けて、既存事業の成長とともにM&Aによる業容拡大も行う方針。「教育」は事業の新たな柱になるのか、注目される。