レモンバームもOKだが、コーヒー・紅茶はダメ
山田教授は「これまで、カフェインを豊富に含む緑茶やコーヒーが、脳神経組織の保護に働くことが報告されてきましたが、認知症やアルツハイマーの予防効果については根拠が不十分でした。今回、緑茶が発症リスクを減らす効果があることが確認できました」と語っている。
この抜群の働きをするポリフェノールの「ロスマリン酸」は、実は、レモンのような香りを放つハーブティーでおなじみの「レモンバーム」にも豊富に含まれている。そこで、山田教授らはレモンバームから抽出したロスマリン酸を、軽度のアルツハイマー病患者に飲んでもらう臨床研究を始めた。健康な人を対象にした事前の試験では、従来の抗アルツハイマー薬にみられた副作用はなく、安全性が示されたという。
ちなみに、今回の研究では、緑茶だけではなく、コーヒーや紅茶についても調べたが、ともに毎日飲んでも認知症の発症リスクを減らす効果はなかった。やはり、緑茶のパワーは偉大である。