中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が日本のパソコン市場に殴り込みをかける。人気の「2in1」タイプのノート型パソコン「HUAWEI MateBook」(メイトブック)を引っさげ、競合他社とのシェア取り合戦に挑む。
2012年に参入したスマートフォン事業では、世界第3位のシェアを誇る同社。日本国内でも、SIMフリースマホ市場で存在感を高めてきているが、今回のパソコン市場への殴り込みは、日本のタブレット/ポータブルPC市場の競争をさらに激化させることは間違いない。
重さ約640グラムの超軽量
メイトブックは、いわゆる「2in1」と呼ばれるデバイスだ。大型タブレット端末としてだけでなく、別売りのキーボードを装着することでノート型パソコンとしても使用することができる。
OSにはWindows 10を採用。通信機能はWi-Fiのみとなっている。2016年7月15日、日本国内の家電量販店やECサイトで販売を開始する。7月4日に記者会見で発表した。
セールスポイントは、スマホメーカーとしてのノウハウを生かしたというスタイリッシュで軽量なボディだ。12インチの大画面でありながら、厚さ6.9mm、重さ約640グラムと持ち運びやすい大きさにした。
同じ2in1デバイスとされるアップルのiPad Pro(12.9インチ)は713グラム、マイクロソフトのSurface Pro 4(12.3インチ)は766グラムであり、他社製品と比べてもコンパクトな印象になる。
バッテリー動作時間は約9時間。110グラムの小型充電器を使えば約2.5時間でフル充電を可能だという。
ロック解除のわずらわしさも軽減した。画面脇には高感度指紋センサーが付いていて、ワンタッチで画面のロック解除ができる。認識速度は約1秒――同社曰く「業界最速」という。
別売りでスタイラスペン「HUAWEI MatePen」も用意している。2048段階の筆圧を感知させることで、手描きの感覚が味わえるようにした。またビジネス用途として、レーザーポインターとして使ったり、側面のボタンでスライドのページ移動を行ったりできる。