色覚障害と信号誤認に関係はあるか 死亡事故裁判の被告側主張が波紋

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   宮城県仙台市の交差点で衝突事故を起こし、2人を死亡させたとして自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で起訴された中学教諭の男性の公判で、弁護側が「先天性の色覚障害」を理由に情状酌量を求めたというニュースが波紋を広げている。

   国内に約300万人いるとされる色覚障害者。障害の程度などにもよるが、運転免許は「問題なく取得できる」場合がほとんどで、信号(の点灯位置)の確認にも基本的に問題はないという。色覚障害の団体関係者の中には、今回のニュースをうけ、色覚障害者の運転に対する偏見や誤解が広がりはしないか、との懸念を吐露する人もいる。

  • 色覚障害と交通事故の「関係」めぐってネットで物議
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「信号の赤と黄色を見間違った」

   公判が注目を集めたきっかけは、河北新報電子版が2016年6月29日に配信した記事だ。「色覚障害で信号誤認 被告訴え」などと題し、28日に仙台地裁で行われた交通事故公判の様子を伝えている。記事によれば、被告の男性教諭は「色覚障害があり、信号の赤と黄色を見間違ったまま交差点に進入してしまった」と述べたという。

   事故は14年6月16日に起きた。当時の報道によると、現場は片側1車線で見通しの悪い十字路。被告が運転する乗用車は、信号が一時停止義務のある赤色点滅だったにも関わらず、時速40~50キロで交差点に進入。停止義務のない黄色点滅に従って左からきたタクシーと出合い頭に衝突した。この事故で、タクシー運転手の男性と乗客の女性2人が頭や胸などを強く打って死亡した。

   上述の河北新報記事によれば、被告は、赤と黄色の区別は「通常は明るさの違いで見分けている」という。地裁には医師の診断書を提出しており、弁護側は情状酌量を求めている。

   ただ、被告は公判で「3灯式の信号のどの位置が点滅しているか確認しなかった」とも発言していた。

   こうした報道をうけ、ツイッターやネット掲示板には、

「ただの確認ミスを色盲だから情状酌量しろってどういう事?こんな事言い出したら色盲に対する偏見が加速するだけだろ」
「そもそも三色信号の点滅なら色分からなくても位置で分かるだろ」

との批判が出た。

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