地域で「解禁度」に差が出る可能性
民泊の仲介サイトに関わるIT業界も論争に参入し、三木谷浩史・楽天社長が代表理事を務める新経済連盟が上限反対論に加勢。同連盟の民泊運営者へのアンケートでは、180日制限ができた場合、家主在室型業者の約7割、家主不在型では約9割が民泊を続けられなくなると答えているという。
日数制限ともからみ、自治体の対応も焦点になる。報告書は条例で民泊に独自の規制を設けることも容認したからだ。実際、京都市などは住宅地での民泊拡大を懸念して制限を検討しており、東京都台東区はすでに条例でワンルームでの民泊営業を禁止しているというように、地域で「解禁度」に差が出るかもしれない。
政府は当初、来(2017)年の通常国会に提出する方針だったが、官邸の強い意向で今秋の臨時国会に前倒しで提出される見通し。ただ、営業日数などの調整が難航すれば、法案の策定作業が秋に間に合わない可能性もある。