佐川急便はホームページで「10の手口」を紹介
こうした宅配業者を装った不審メールは、日本郵便や佐川急便(SGホールディングス)の名前でも、利用者のもとに届いている。
日本郵便はホームページで、「Web集荷サービス」の利用者向けに送っているメールを装った、ZIPファイルが添付された不審なメールが出回っていると報告。ヤマト運輸と同じ手口のようで、「日本郵便からのメールには添付ファイルはないので、絶対に添付ファイルを開かないように」と、注意を呼びかけている。
日本郵便は「メールで不在通知を送信することはありません」と話す。
佐川急便もホームページ(2016年6月3日付)で、佐川急便を装った迷惑メールが届くという問い合わせの急増に対応。不審メールへの注意を促した。同社はその中で、不審メールの件名や差出人名、本文などがそれぞれ異なる、巧妙な手口について10の事例を紹介している。
たとえば、「佐川」「佐川便」「佐々川急便」「サガワ急便」「イ左川急便」を名乗ってメールを送りつけるケースや、「Webサービスご利用のご確認」や佐川メール配信センターを名乗って「お届け先不明のため、ご確認をお願いします」といって送られてくるメール、「●●●●様より、お荷物を預かっております。手続きをお願いいたします」などのメールで、いずれも記載しているURLへ誘導するもの。なかには、配達伝票番号まで記載してホンモノそっくりにつくり込んでいる不審メールもある。
インターネットには、
「何千人、何万人かに一人、引っかかってくれればなんとかなるという手口ですからねぇ... 注意するしかないですね」
「私もこれきた。ホンモノそっくりだったよ。よーく見たら怪しかったからURL開かなかったからよかったけど、怖ーい」
といった声が寄せられるほか、多くの人が「なんとかならないかな」と迷惑がっている。
ヤマト運輸は、「今はとにかくあやしいと思ったら、ZIPファイルを開けないで」というが、その半面「次々に新しい不審メールが現れて、(対策が)いたちごっこになってしまう」と懸念する。なかなか「決め手」はないようだ。