共産党の藤野保史政策委員長は2016年6月28日、党本部で記者会見し、防衛費について「人を殺すための予算」などと発言した責任を取って政策委員長を辞任すると表明した。藤野氏が志位和夫委員長に辞意を伝え、持ち回りの常任幹部会で決めた。後任は当面置かず、小池晃書記局長が兼務する。
藤野氏は記者会見で「自衛隊の皆さんを傷つけるものともなってしまいました。深く反省し、国民の皆さんに心からおわび申し上げます」と謝罪。14年の衆院選で初当選し、16年4月に政策委員長に抜擢されたばかりだった。
藤野氏は6月26日に放送されたNHKの討論番組で、防衛費を「人を殺すための予算ではなく、人を支えて育てる予算を優先していく」と発言した。番組放送後に取り消したものの、与野党から批判が上がっていた。