1円玉1枚つくるのに約3円かかるとの説
さらに、1円玉の製造が減少している要因には、原材料となるアルミニウムの価格の高止まりがある。前出の北村所長は、「1円玉を1枚つくるのに約3円かかっており、これも額面より製造コストのほうが高くついている」と指摘する。
たしかに、アルミニウムの価格は高止まりしている。2016年5月のアルミニウム価格は、2年前に比べれば安くなっているものの、1キログラムあたり169.11円の水準だ。
製造コストについて、財務省は「基本的に必要があると考えているので製造しています。そのため、(コストが)高くても安くても必要な枚数をつくっています」と、製造コストを理由に発行枚数を増やしたり減らしたりすることはないとしている。
とはいえ、なにやら1円玉は嫌われているようで、インターネットには、
「ズバリ、いらねぇよ。税金の無駄遣いwww」
「ほとんどカード決済してるから、そもそも小銭なんか財布に入ってねーよ」
「アルミ高騰で1円製造するのに1円以上かかるんだっけか。無駄だよ・・・」
「1円玉って、あの軽さが嫌だな。5円はまだ硬貨って感じあるけど」
といった具合。
その半面、
「でも、1円玉って偽造する人いないよね」
「1円玉は重さ1グラム、半径10ミリメートルだからね。何かの時に役に立つぞ」
「1円であめ玉でも買えるようにしてくれれば使うのになあ」
などと、1円玉を「応援」する声もないわけではない。
財務省は1円玉の製造について、「市中が必要とすれば、つくり続けます」とは言っている。