「お手伝いはほめるための最高の材料」
発達障害の子を持つ視聴者からも多くの質問が寄せられた。
小学4年生でADHDの娘をなかなかほめられないという視聴者。「10回憎まれ口を叩かれて11回目にやっと子どもがいやいや勉強にとりかかってもほめる余裕がありません。子どもの自己肯定感を高めるといいますが、私の自己肯定感がすでにボロボロです」と深刻だ。
平岩先生「お手伝いをしてもらって『ありがとう』と言う。この場合私は1日に30回くらい言ってくださいとお願いする。単純にそれだけのことで子どもとの距離は確実に近くなる。お手伝いでいっぱいほめてください。そこから何かが変わってくると思います。お手伝いはほめるための最高の材料の一つ」
小さい時にほめすぎて、いまだに何をしてもほめてくれるのを期待し、ほめてもらえないとほめることを要求するようになってしまったという子どもの親も。
平岩先生「ほめなさい、ほめなさいと言われていると形式的になり、ほめ言葉さえ言えばいいとなると、子どもが動きにくくなってしまう。物的なごほうびを与えると余計それが起こる。心からほめてください。ほめるだけではなく、急がないのもとても大切。数年かけて煮詰まった関係が1か月で元に戻ることはありえない。少しずつできることが増えていって、1日に1回でも2回でも笑顔が見られたら最高、そこからやるのが一番いいかなと」
発達障害を持つ子どもが生きやすくなるにはどうしたらよいか、栗原が熱弁した。
栗原「発達障害の人はすごく得意な部分と不得意な部分があるので、なるべく得意な部分を見てほしい。できないことを大目に見てくれと言うと甘えに聞こえるけれど、元々発達障害の人は自己肯定感がすごく低いし、成功談もそんなにない。ほめられなかったら伸びるところも伸びないと思っているので、できることも認めてほしいと僕は思います」