英国の欧州連合(EU)離脱の是非をめぐる国民投票の開票速報が伝えられた2016年6月24日の東京外国為替市場では、当初「残留」がわずかなら優勢と伝えられていたのが、一転して「離脱」が優勢との報道が流れたことから一気に円買いが加速し、11時30分すぎに1ドル100円を割り込み、1ドル99円台まで急騰した。
円相場が1ドル99円台を付けるのは、2013年11月以来、2年7か月ぶり。
日経平均も1000円超える下げ
「残留」との見方から円高は一服し、24日8時30分すぎには、1ドル105円近辺で値動きしていた。しかし、開票が進むにつれて「離脱」優勢が伝えられたことを受けて、ポンドをはじめユーロやドルなど主要通貨に対して安全な通貨とされる円を買う動きが急速に広がった。
開票情報が更新されるたびに、円売りと円買いがめまぐるしく入れ替わり、円ドル相場の値幅は4円弱にも達するなど、為替市場は大混乱している。
一方、東京株式市場の日経平均株価は、英国の国民投票の情勢に絡む円高ドル安の動きを受けて、乱高下している。残留派の優勢が伝えられた9時すぎには、前日比95円52銭上昇して1万6333円87銭を付けたが、その後に離脱派が優勢となると一気に下落。円相場が99円台に突入した11時30分ごろには前日比518円58銭安の1万5719円77銭まで値下がりした。午後の取引がはじまったあとの12時47分には下げ幅が1300円を超え、1万5000円を割った。