沖縄は2016年6月23日、太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲者を追悼する「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地となった糸満市の平和祈念公園では、県などが主催する「沖縄全戦没者追悼式」が開かれた。
追悼式には安倍晋三首相や翁長雄志沖縄県知事らが参列し、正午の時報に合わせて1分間の黙とうをささげた。翁長知事は平和宣言の中で、16年4月に起きた米軍属の男による女性暴行殺人事件にも言及し、基地負担の軽減を訴えた。また、普天間飛行場の辺野古移設については「県民の理解を得ておらず、到底許容できるものではない」と改めて反対を表明した。
激しい地上戦で県民の4人に1人が犠牲となった沖縄戦は、71年前の1945年6月23日に終結。沖縄戦の戦没者らの名を、国籍や民間人、軍人の区別なく刻んだ石碑「平和の礎(いしじ)」には今年、新たに判明した84人の名前が追加。合計で24万1414人となった。