「18歳選挙権」を聞く(下)【参院選2016】
親が投票に行かないから子供も行かない
学生投票率100%をめざす会 会長・中村敦信さん

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家の中で政治について会話する文化が消えつつある

――選挙権年齢の引き下げについては、率直にどう考えていますか。

中村: 正直、どうなるかは分かりません。政治に関心がある18~19歳の有権者は選挙に行くと思いますが、「政治に全く関心がない」若者も少なくないと思います。こうした状況の中で、どれだけの若者が「選挙に行こう」と考えるかは疑問です。
また、今回は初の「18歳選挙権」の国政選挙ということで、メディアも若者を中心に大きく取り上げています。その分、政治や選挙に関心を持つ若者は一時的に増えているかもしれません。ですが、18歳選挙の「目新しさが薄れた」後にどうなるかについては、悲観的に見ています。

――確かに、14年の衆院選でも、20代の投票率は約32%。年代別では最低の数字で、投票率が最も高かった60代とはダブルスコアの差がついています。「若者が政治に関心を持てない」理由について、何か考えることはありますか。

中村: 親の影響が強いように感じます。家の中で、政治について会話するという文化が消えつつあることが、若者の政治離れにつながっているのではないでしょうか。過去の投票率の推移を見ると、20代の投票率が低いのは何十年前からずっと変わりません。「親が投票に行かないから、子供も行かない」といった連鎖のようなものができているのではないかと考えています。
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