ゲス川谷さんにベッキー嬢、ファンキー加藤さん、三遊亭円楽師匠、そして「イクメン」元議員の宮崎謙介さん......。2016年前半のニュース界は「不倫」の話題でにぎわったが、つい浮気に走るのは人間の悲しい性(さが)らしい。
人間は10年おきに浮気をしたがり、しかも「...9歳」という「魔の年齢」があることが科学的な研究でわかっている。
29歳、39歳、49歳、59歳...。「9」がつく魔の年齢
人間の「浮気周期」について研究をまとめたのは、米ニューヨーク大学スターン経営大学院とカルフォルニア大学アンダーソン経営大学院の合同チームだ。2014年に米科学誌「米科学アカデミー紀要」に発表した。
研究チームは、登録会員が全世界で3400万人といわれる最大の不倫専門出会いサイト「アシュレイ・マディソン」の協力を得て、約800万人もの会員のプロフィール・データを入手した。そして、同サイトに登録した日付と年齢を分析し、人間の不倫の欲望が高まる時期を探り出そうと試みた。その結果、「人間は10年おきに浮気をしたがる」という結論を導き出した。
サイトに登録して「不倫活動」を開始した年齢は、男性の場合、29歳、39歳、49歳、59歳...など末尾が「9」の年齢の人が合計約95万人にのぼり、それぞれの年代で突出して多く、各年代の平均より約18%も高かった。女性の場合も男性ほど顕著ではなかったが、同様の傾向がみられた。唯一の例外は男性の33歳で、全年齢の中で一番多かった。
いったいなぜ、29歳、39歳、49歳、59歳...と次の年代を迎える時期になると、人間は不倫に走るのだろうか。研究チームは、各年代の節目の年齢に浮気率が急上昇するというデータを提示しただけで、理由については論評していない。そこで、様々な性科学者や社会学者がコメントをウェブサイトで発表している。代表的な見方を紹介すると――。
「十年という大きな年齢の節目を前にすると、私たちは老化への不安を感じ、本能的に『死』をイメージします。この時、私たちの脳は本能にもとづいて子孫を残そうという活動を活発に行うよう働きます。この本能は特に男性に強いのですが、女性の場合は、年齢的な恐怖から逃れるために浮気に走るのではないでしょうか」
「39歳、49歳...といった30代や40代の終わりを意識した時、私たちは今までの自分や人生でよかったのかと悩んでストレスをため、今の年代のうちに何か新しい一歩を踏み出さなければと思うものです。ストレスが高まるほど性欲も高まります。人生に悩むストレスが不倫を後押ししているのです」
オトコの33歳は第一子誕生直後のアブナイ年
男性の33歳が不倫のピークであることについては、「ちょうど結婚して第一子が誕生した直後の頃で、オトコにとって最もアブナイ時期」と指摘する専門家もいた。いずれにしろ、「9」がつくトシをすべて新しい「厄年」にして、肝に銘じるようにした方がよさそうだ。