「18歳選挙権」を聞く(上)【参院選2016】
若者は投票に「不安」感じている
学生団体ivote東京代表・桑原稜さん

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   2016年夏の参院選は6月22日公示される。20歳から18歳へと、70年ぶりとなる選挙権年齢の引き下げを、「当事者」の若者たちはどう見ているのか。議員のソーシャルメディア活用など「ネット選挙」解禁から3年も経った。こうした変化は、若者の投票行動にどんな影響を与えるのか。全3回の連続インタビュー(随時掲載)で考える。

   初回は、若者と政治を近づける活動を行う学生団体「ivote東京」代表の桑原稜さん(22)に、18歳選挙権に向けた取り組みや有権者の「生の声」について聞いた。

  • 「若者と政治を近づける」ために活動するivote東京代表の桑原稜さん
    「若者と政治を近づける」ために活動するivote東京代表の桑原稜さん
  • 「若者と政治を近づける」ために活動するivote東京代表の桑原稜さん

高校の校内放送で選挙について呼びかける

――まず、ivoteの活動コンセプトについておうかがいします。

桑原: 基本的には「若い人と政治を近づける」活動をしています。最終的には、若者が日常的に政治の話ができる環境を作ることが目標です。そのために、政治や社会問題に興味を持つ入り口の1つとして、投票という手段を若者へ呼び掛けています。 具体的には、国会議員と大学生が居酒屋で語り合う「居酒屋ivote」と、参加者を女性に限定した「女子会ivote」を定期的に開催しています。また、小中学校や高校と連携し、授業の時間を頂いて模擬選挙を実施しています。対象となる学年にとって身近な話題から争点を決めたり、候補者の演説後にグループワークを行ったりするなど、形だけで終わらないように努めています。

――2016年6月19日に施行された改正公職選挙法で、選挙権は「18歳以上」に引き下げられました。選挙権年齢の引き下げ後初となる参院選を前に、ivoteの活動方針に何か変化は出ているのでしょうか。

桑原: 今回の選挙前に行う啓発運動では、なるべく高校生、とくに新たな有権者を含む高校3年生に焦点を当てていきたいとは考えています。具体的には、高校の放送部と協力して、校内放送で選挙について呼びかける企画を新たに実施します。なかなか模擬選挙のように授業時間を頂ける学校は少ないですが、放送ならば昼休みなどの時間で啓発することができます。第1弾として、6月21日と22日に都内のある高校で放送を行う予定です。
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