伸ばしたい筋肉の逆側をストレッチ 腰痛が消えガチガチの体が柔らかく

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【あさイチ】(NHK) 2016年6月14日放送
「ラクラク『拮抗筋ストレッチ』の極意」

   現代人の多くが悩まされているのが、腰痛と肩こりだ。これまでも多くの「解消法」が紹介されてきた。この日の番組では、ストレッチに着目した。

   通常は、自分が伸ばそうと思う筋肉に意識を向ける。だが、より効果をアップさせるにはその逆側の筋肉、すなわち「拮抗筋」を縮めることのに集中するのがよい。

  • 前屈の記録が伸びた(番組では立った状態で計測)
    前屈の記録が伸びた(番組では立った状態で計測)
  • 前屈の記録が伸びた(番組では立った状態で計測)

硬い太もも裏の筋肉が腰痛引き起こす

   6年前から腰痛に悩む女性、中村恵理子さんは普段、事務仕事をしている。「長い間座っていた後に立ち上がろうとすると、腰の辺りが固まったようになる」と話す。

   徳島大学大学院教授で整形外科医の西良浩一氏は、中村さんと対面すると全前屈するよう促した。前にかがんだ中村さん、指先が床から11.3センチも上だった。

西良医師「指先が床に着かないのは、太ももの後ろにある筋肉が硬くなっていて、腰痛が引き起こされている可能性があります」

   太もも裏の筋肉は骨盤に付いている。筋肉が硬いと、骨盤が動かずに腰から曲がり、腰に負担がかかって腰痛の原因になるのだ。この筋肉を伸ばすうえで、「太ももの前側の筋肉」の拮抗筋をしっかり縮めると、ストレッチ効果が増す。

   ここで西良医師が、腰痛改善ストレッチを伝授した。まず両足を少し開いてしゃがむ。次に両足首の後ろを持ち、太ももと腹部が離れないようにしつつ太ももの前側の筋肉に力を入れて、できる限りひざを伸ばすため立ち上がる。太ももとお腹を離さないのが、最重要ポイントだ。また無理にひざを伸ばしきらなくても、十分効果が期待できる。

   中村さんは1回当たり10秒間、5セット行った。終了後に再び前屈。すると今度は、指が床まで4.2センチの距離に達した。

   その後10日間ストレッチを続けたところ、床の下まで手が伸びるほど体が曲がるようになった。最初と比べて13.4センチの改善だ。中村さんも、腰の痛みが少し軽くなったと話した。

朝と夜、1回10秒間を5セット

   日本医科大学の佐野みほろ医師は、朝と夜に1回10秒間、5セットのストレッチを勧める。

佐野医師「朝は(体が)どうしても硬いので、やってほしい。また風呂上りは筋肉が緩んでいるので、やりやすいと思います」

   気を付けるのは、ストレッチの最中に頭が下がるので呼吸を止めないこと。反動をつけないようにすることのも大事だ。腰に痛みがある、足にしびれを感じる、妊娠しているという人は行わない。

   スタジオでは、キャスターの柳沢秀夫解説委員が挑戦した。事前に前屈したところ、床下12.5センチとかなり柔軟だ。「1回10秒間、5セット」を必死にこなす。再計測すると、床下16.5センチに記録は伸びた。ちょっと疲れた表情を浮かべながらも、こんな感想を口にした。

柳沢キャスター「確かに違う。今までモヤモヤしていたところがスッキリした感じがする」
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