報道直後に「アベする」「アベる」の検索回数が伸びる
安倍首相が第1次政権で辞意を表明したのが07年9月12日で、前出の「アベする」を紹介して炎上した朝日新聞のコラムは9月25日の紙面に掲載された。
ある言葉が流行していれば、なんらかの形で検索数に反映されると思われるため、グーグルの「グーグルトレンド」と 呼ばれる機能で「アベする」の検索回数の推移を調べてみた。
ネット上で「アベする」という言葉は、07年の朝日新聞のコラム掲載直後から多数検索され、結果的にネット利用者の関心を集めたことがわかる。逆に、07年8月以前はほとんどなく、10月が最も多かった。10月時点の「アベする」の検索回数を100とすると、「アベる」の検索回数は77だった。
だが、07年11月には「アベする」74、「アベる」58と急激に減少し、12年12月の第2次安倍政権発足以降は両単語ともに0~1の低空飛行が続いてきた。
今回の吉田党首の演説が行われたのは16年6月19日11時頃。それまでほとんどなかった「アベる」の検索回数の推移を見ると、17時30分頃から検索回数が突然増え始め、21時30分頃をピークに再び減少に転じている。吉田党首の演説の結果、「アベる」という言葉が拡散し、検索した人が急に増えたということのようだ。