社民党の吉田忠智党首が、2016年6月19日の街頭演説で「アベる」という目新しい言葉を使いながら安倍政権を批判した。「ごまかす、開き直る、はぐらかす」という意味らしく、「最近学校の子どもの間で」「流行っている」のだという。
かつては新聞のコラムが「アタシ、もうアベしちゃおうかな」という言葉が「流行語」だとして紹介。コラムでは「仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露」だと説明されたが、「『アベする』は本当に流行語なのか」などと疑問が多数出て「炎上状態」になったこともある。
「子どもの皆さんにそういう言葉が流行っているというのは深刻ですよ」
吉田党首はJR有楽町前で行われた野党4党と市民連合による合同街頭演説会に出席。学生団体「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さんから紹介される形で街宣車に上がった。吉田党首は冒頭のあいさつもそこそこに、
「私、最近気になる言葉が2つあります。ひとつは、これまでの約束と異なる『新しい判断』。誰が言ったと思いますか?(聴衆から『あべさーん!』の声)そうですよ!6月1日の記者会見の時に、消費増税を延期するときにそういう発言をしました」
などと、「気になる言葉」のひとつとして「新しい判断」を挙げた。波紋を広げているのが2つ目の「気になる言葉」だ。吉田党首は続けて
「最近学校の子どもの間で、『アベる』という言葉が流行っているそうです。どういう意味か。ごまかす、開き直る、はぐらかす。こういう...子どもの皆さんにそういう言葉が流行っているというのは深刻ですよ」
と演説した。聞いていた聴衆の間からは、「アベる」発言の直後、「ハハハハ...」という笑い声が起きたが、演説を中継していたニコニコ動画には「聞いたことない」「流行ってない」 といったコメントが相次いだ。
いったい、「アベする」「アベる」という単語は、どの程度使われているのか。